生きものばんざい

ARTICLE PAGE

ついに

その生きもののことを初めて知ったのは、確か小学5年の時
学校の図書室で読んだ1冊の本だった。

本にはその生きものがすでにその頃、
この世からいなくなりつつあることが書かれていた。

あれから30数年…
姿どころか、痕跡さえ見つけることが年々難しくなり
絶滅宣言は遅すぎたぐらいかもしれない。


今日2012年8月28日
環境省はニホンカワウソを絶滅危惧種から絶滅種に指定したと発表した。


こちらもどうぞ。

つまり地球上からニホンカワウソという種が永遠にいなくなったということ。
昭和まで生息していた哺乳類で絶滅したのは初めてだという
ありがたくないおまけまでついてしまった。

日本の森からオオカミが消えて久しく、
ついに川からカワウソもいなくなってしまった。

前々から思ってはいるが、この先ヒトがどうあがいても、
森や川が未来永劫本来の姿を取り戻すことは不可能であり、
オオカミやカワウソがいない自然はやはりどこか足りない自然には間違いない。

トキもコウノトリも野生種は絶滅したにもかかわらず、
血統的に同じだということで人工的に野生復帰させているが、
一度は日本の山野から消えてしまったことを決して忘れてはいけない。

大型の哺乳類や鳥類などは注目を浴びる分まだいいかもしれないが、
まだまだ予断を許さない種類の生きものがそれこそ日本にはあふれている。
特に昆虫も危機的な状況にある種が増え続けている。


ツシマヤマネコ、イリオモテヤマネコの両ヤマネコを筆頭に、
毎年有害鳥獣駆除で殺され続けるヒグマやツキノワグマ、
林業の衰退とともに減りつつあるノウサギやヤマドリ、
それを餌とするイヌワシやクマタカなども
いつ第2のニホンカワウソにならないとも限らない。


そこまでの大型種でなくとも私たちの身の回りから消えてしまった
小さな生きものたち、それこそゲンゴロウやメダカ、
ヘイケボタルにチッチゼミ、トノサマガエルなどetc

もちろん当時から私の住む近くの川にはカワウソはいなかったが、
メダカやドジョウ、イシガメなどは普通にいたので捕まえ、家で飼っていたなぁ。



たった30数年で環境は変わってしまったということか。



それらの生きものたちを苦境に追いやったヒトの一員である私が
言うのもおかしな話だけれど、ヒトが何を求めていかねばならないのかを
ニホンカワウソはその身をもって我々に示してくれたと思いたい。


カワウソが遊ぶ川…


やはりこの目で見るのは無理だったか。

分かってはいたけど、やはりさびしい。


ニホンカワウソに合掌。

Comments 0

Leave a reply